デレク・ジーター(ニューヨーク・ヤンキース時代、2007年)

デレク・ジーター

遊撃手 ·右打・右投 ·MLB ·1995年〜2014年 生年月日:1974年6月26日 出身:Pequannock(米国)

デレク・ジーター(ニューヨーク・ヤンキース時代、2007年)。写真: Keith Allison / Wikimedia Commons / CC BY-SA 2.0(オリジナルをトリミング・リサイズ)

新人王 1996 オールスター ×14 ゴールドグラブ ×5 シルバースラッガー ×5 殿堂入り
通算
3465安打 ・ 260本塁打 ・ 1311打点 ・ 358盗塁
打率 .310 ・ OPS .817 ・ 2747試合
2014 シーズン
打率 .256 ・ 4本塁打 ・ 50打点 ・ 10盗塁
出塁率 .304 ・ 長打率 .313 ・ OPS .617

デレク・ジーターは、ヤンキース一筋20年で球団最多3465安打を記録し、ポストシーズンでも歴代最多200安打を残した「The Captain」です。

デレク・ジーター――162試合のあとに、もう一度始まる

デレク・ジーターは、子どもの頃からヤンキースの遊撃手になることを口にしていた。1992年ドラフト1巡目で指名され、1995年にメジャーデビュー。翌1996年には新人王を獲得し、ヤンキースを18年ぶりのワールドシリーズ制覇へ導くチームの一員になった。そこから20年間、守備に就いた2674試合のすべてで遊撃を守った。移籍も、別の守備位置への転向もなかった。ニューヨークで仕事を得ることより、その仕事を失わないことがキャリアそのものになった。

ジーターにとって、レギュラーシーズンの終了は仕事の終わりではなかった。ヤンキースは彼の20年間で16度ポストシーズンへ進み、ジーター自身は記録となる158試合に出場した。200安打、111得点、302塁打、32二塁打はいずれもポストシーズン記録。ほぼ1シーズン分の追加試合で打率.308を残した。10月になると別人になったというより、周囲の緊張が増しても普段と同じ判断を続けられた選手だった。

その判断が最も有名な形になったのが、2001年のアスレチックス戦だった。右翼からの送球が本塁へ届かないと見ると、本来なら遊撃手がいるはずのない一塁線近くまで走り込み、逸れた送球を拾ってホルヘ・ポサダへバックハンドで送った。「The Flip」と呼ばれるプレーでジェレミー・ジアンビを本塁で刺し、ヤンキースは1点を守った。同じ年のワールドシリーズでは、試合が11月1日に入った直後、右翼へサヨナラ本塁打を放って「Mr. November」と呼ばれた。2004年にはレッドソックス戦の延長12回、ファウルフライを追ってそのまま客席へ飛び込み、顔を血で染めながらボールを離さなかった。ジーターの代表的なプレーには、最初から安全な場所が用意されていない。

2003年、ジョージ・スタインブレナーはジーターの夜遊びを公に批判した。ジーターは自分の生活態度だけでなく、仕事への誠実さまで疑われたことに反発した。二人は後に、その騒動自体を題材にしたVisaのCMで一緒に夜の街を歩き回り、自分たちの対立を笑いに変えた。同じ2003年、スタインブレナーはジーターをヤンキース第11代主将に指名した。従順だったから選ばれたのではない。オーナーに反論しても、毎日同じ準備をして試合に出る。その頑固さまで含めて「The Captain」だった。

数字も、その継続を残している。20シーズンすべてをヤンキースで過ごし、3465安打は球団最多。200安打以上を8度記録し、14度のオールスター、5度のワールドシリーズ制覇を経験した。2003年から引退まで主将を務め、2014年の最後の本拠地試合では、9回にサヨナラ安打を放ってヤンキー・スタジアムを去った。最後まで、記念試合を記念だけでは終わらせなかった。

最後のシーズンには、背番号2を組み込んだ「RE2PECT」が街を覆った。マイケル・ジョーダンらまで参加した敬意のキャンペーンは、ジーターが選手としてどれほど巨大な存在になっていたかを示した。引退後にはESPNの7部構成ドキュメンタリー『The Captain』で、長く外から見えにくかった本人の言葉や家族、チーム内の関係まで語られた。現役時代のジーターは、情報を出さないことで自分を守った。その人物が引退後になって、自分の物語を自分の言葉で少しずつ開き始めた。

野球から離れた後は、選手とは別の難しさにも入った。2017年、ブルース・シャーマンのグループによるマーリンズ買収に加わり、4%を保有する株主兼CEOとして球団運営を担った。再建では大規模な選手放出も行い、2020年には球団を17年ぶりのポストシーズンへ導いた一方、2022年には将来像の違いを理由にCEOと株主の立場を離れた。選手時代のように勝ち続けることはできなかったが、キム・アングをGMに採用するなど、球団の組織にも変化を残した。

現在はFOX SportsのMLBスタジオアナリストを務め、アレックス・ロドリゲスデビッド・オルティーズ、ケビン・バークハートと並ぶ。現役時代にはほとんど感情を外へ出さなかった男が、今はA-Rodやオルティーズにからかわれながら、自分の経験を言葉にしている。2026年もFOXのMLB中継とWBCで中心を担った。主将ではなくなっても、野球を見る場所からは離れていない。

選手能力レポート

強く振り回すのではなく、ボールを深く呼び込み、逆方向へ運び、試合の速度が上がるほど判断を簡単にする。

打撃
右打者でありながら、外角球を右翼方向へ運ぶインサイドアウトの打撃が中心だった。無理に本塁打を作るより、投球を長く見て強いライナーを返し、安打を積み重ねる。200安打以上を8度記録し、通算3465安打。長打だけで試合を変える打者ではないが、一度の打席で必要な結果を狭く考えず、状況に応じて逆方向、進塁打、四球まで使えた。
守備・役割
20年間、守備に就いた全2674試合で遊撃を守った。深い位置からのジャンピングスロー、強い肩、身体の向きを崩したまま送球を完成させる技術は象徴的だった。一方、現代の守備指標では守備範囲を厳しく評価されており、5度のゴールドグラブという受賞歴と数字の評価には大きな隔たりがある。広い範囲をすべて奪う遊撃手というより、自分が届いた打球を確実に送球まで終わらせ、遊撃という役割を長期間維持した選手だった。
強み
最大の強みは、状況判断をプレーへ変える速さだった。「The Flip」は送球を受ける予定の選手が決められた位置へ走ったプレーではない。送球軌道を見て、その瞬間に必要な場所へ移動した結果だった。打席でも同じで、大きな場面だから別のスイングをするのではなく、通常のストライクゾーンと通常の準備を保った。158試合のポストシーズンで200安打を残せたのは、「クラッチ」という言葉だけでなく、場面が大きくなっても判断を複雑にしなかったことが大きい。
リスク
守備では横方向の範囲が弱点として指摘され、年齢とともにその問題は大きくなった。打撃も速球を圧倒するタイプではないため、下半身の動きと打球を逆方向へ運ぶタイミングが崩れると、強い打球を作りにくくなる。2012年のポストシーズンで左足首を骨折し、翌2013年は復帰過程で再骨折や脚の故障が続いた。この負傷は、20年間ほぼ途切れず試合へ出続けたキャリアの終盤を大きく変えた。
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詳細データ

通算記録

年度別成績、契約情報、フルアーカイブ。

年度別打撃成績
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年度 チーム 試合 打数 得点 安打 2B 3B 本塁打 打点 盗塁 四球 三振 打率 OBP SLG OPS
1995 NYY 15 48 5 12 4 1 0 7 0 3 11 .250 .294 .375 .669
1996 NYY 157 582 104 183 25 6 10 78 14 48 102 .314 .370 .430 .800
1997 NYY 159 654 116 190 31 7 10 70 23 74 125 .291 .370 .405 .775
1998 NYY 149 626 127 203 25 8 19 84 30 57 119 .324 .384 .481 .864
1999 NYY 158 627 134 219 37 9 24 102 19 91 116 .349 .438 .552 .989
2000 NYY 148 593 119 201 31 4 15 73 22 68 99 .339 .416 .481 .896
2001 NYY 150 614 110 191 35 3 21 74 27 56 99 .311 .377 .480 .858
2002 NYY 157 644 124 191 26 0 18 75 32 73 114 .297 .373 .421 .794
2003 NYY 119 482 87 156 25 3 10 52 11 43 88 .324 .393 .450 .844
2004 NYY 154 643 111 188 44 1 23 78 23 46 99 .292 .352 .471 .823
2005 NYY 159 654 122 202 25 5 19 70 14 77 117 .309 .389 .450 .839
2006 NYY 154 623 118 214 39 3 14 97 34 69 102 .343 .417 .483 .900
2007 NYY 156 639 102 206 39 4 12 73 15 56 100 .322 .388 .452 .840
2008 NYY 150 596 88 179 25 3 11 69 11 52 85 .300 .363 .408 .771
2009 NYY 153 634 107 212 27 1 18 66 30 72 90 .334 .406 .465 .871
2010 NYY 157 663 111 179 30 3 10 67 18 63 106 .270 .340 .370 .710
2011 NYY 131 546 84 162 24 4 6 61 16 46 81 .297 .355 .388 .743
2012 NYY 159 683 99 216 32 0 15 58 9 45 90 .316 .362 .429 .791
2013 NYY 17 63 8 12 1 0 1 7 0 8 10 .190 .288 .254 .542
2014 NYY 145 581 47 149 19 1 4 50 10 35 87 .256 .304 .313 .617
通算成績 2747 11195 1923 3465 544 66 260 1311 358 1082 1840 .310 .377 .440 .817
受賞歴・主な実績
  • All-Star Game MVP (1): 2000
  • Babe Ruth Award (1): 2000
  • Gold Glove (5): 2004, 2005, 2006, 2009, 2010
  • Hank Aaron Award (2): 2006, 2009
  • Lou Gehrig Memorial Award (1): 2010
  • MLB Players Choice Outstanding Rookie (1): 1996
  • Player of the Month (1): 1998
  • Player of the Week (3): 2001, 2004, 2011
  • Roberto Clemente Award (1): 2009
  • Rookie of the Year (1): 1996
  • Silver Slugger (5): 2006, 2007, 2008, 2009, 2012
  • This Year in Baseball Hitter of the Year (1): 2006
  • This Year in Baseball Moment of the Year (3): 2008, 2009, 2014
  • This Year in Baseball Performance of the Year (1): 2011
  • This Year in Baseball Play of the Year (1): 2004
  • TSN All-Star (2): 2006, 2007
  • TSN Rookie Player of the Year (1): 1996
  • World Series MVP (1): 2000
オールスター選出

1998, 1999, 2000, 2001, 2002, 2004, 2006, 2007, 2008, 2009, 2010, 2011, 2012, 2014

年俸 / 契約 詳細

年俸・契約の要点

年度 年俸
1996$130,000
1997$550,000
1998$750,000
1999$5,000,000
2000$10,000,000
2001$12,600,000
2002$14,600,000
2003$15,600,000
2004$18,600,000
2005$19,600,000
2006$20,600,000
2007$21,600,000
2008$21,600,000
2009$21,600,000
2010$22,600,000
2011$14,729,364
2012$15,729,364
2013$16,729,365
2014$12,000,000

通算合計: $264,618,093 (19 シーズン)

シーズン平均: $13,927,268

年俸データは1985年以降が対象です。

TGNの年俸表示は基本年俸を示しています。サイニングボーナス・会計上の按分額・ラグジュアリータックス用の値は、確認できる場合に別途記載します。

契約詳細

よくある質問

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Data: Lahman Baseball Database (CC BY-SA 4.0), Cot's Baseball Contracts, Retrosheet.