アナハイムで広がった「伝染する打撃」
6月3日、ロサンゼルス・エンゼルスがコロラド・ロッキーズを11-4で下し、今季屈指の完成度を誇る打撃を見せた。試合後、エンゼルスのカート・スズキ監督が強調したのは、単独の好調者ではなく、ラインアップ全体に広がった流れだった。「全員が質の高い打席を作り、強い打球を飛ばしてくれた」とスズキは語った。「勢いがあったと思う。打撃は伝染した。みんなが好打席を繰り返してくれた」
スズキが名指ししたのは、共に5打数4安打を記録したウェイド・メックラーとニック・マドリガルの2人だ。左翼手として先発したメックラーは二塁打を含む4安打で2得点、二塁手のマドリガルは1打点を挙げた。「ニッキーとメックラーがそれぞれ4安打だ」とスズキは語った。「ああいう夜は本当に楽しい。一員でいたいと思える夜だ」
とはいえ、試合最大の一撃を放ったのは一塁手のボーン・グリッサムだった。4回裏、左翼へ飛距離408フィートの2ラン本塁打を放ち、メックラーを迎え入れて8-1と試合を引き離した。グリッサムは3打点を挙げ、エンゼルス勢でこの試合最多の打点となった。
フィールド全体を使う打撃
スズキにとってこの夜の違いは、打球の量ではなく質だった。スズキは、ベルトから外れた球を無理に引っ張りに行くのではなく、フィールド全体を使う姿勢に何度も言及した。「ボールを前に進める質の高い打席、2ストライクから粘る、バットの太い部分を使う——みんなが何でも引っ張ろうとしているわけじゃない」と語った。
「フィールド全体を使って、ピッチャーが投げてくれたものを受け取るような感覚だ」とスズキは付け加えた。「外角低めのスライダーをホームランにしようとはしない。ヒットを積み重ね、走者を進め、走者を還す」。実際にボックススコアではエンゼルスから8人が安打を放ち、6回裏には遊撃手のオズワルド・ペラサが左翼への二塁打でメックラーを生還させ、続くマドリガルのセンター前ヒットでペラサ自身もホームを踏んだ。ペラサは5打数2安打2打点、エンゼルス勢でグリッサムに次ぐ得点関与となった。
スズキはラインアップの構成自体にも触れた。「右打ち左打ちではなく、コンタクト、ボールを散らすことでラインアップのバランスが取れる」と語った。「少し違う雰囲気が出たと思う。うまく機能している。今やっていることに手応えを感じている」
ウレーニャが流れを作る
もう一つの鍵は、先発ウォルバート・ウレーニャの投球だった。ウレーニャは6.0イニングを投げ、被安打3、3失点、3四球、7奪三振、99球で勝利投手となり、シーズン成績を3勝4敗とした。唯一の失投はタイラー・フリーマンに5回表に喫した飛距離387フィートの2ラン本塁打で、それ以外はスズキが繰り返し言及した「全てがかみ合った」夜の土台を築いた。
「全てがかみ合い、全員が役割を果たした今夜のような試合があると、いい感触が出てくる。次のシリーズへ向けて、本当にいい感触だ」とスズキは語った。
厳しいタンパ遠征を乗り越え、次のシリーズへ
「いい感触」という言葉の意図は明確だった。直前のロッキーズ戦に至るまでの流れは、決して順調ではなかったからだ。スズキは直近3試合を振り返ってそう認めた。「直近3試合は——タンパでの最後の試合も含めて——厳しかった。本当に厳しかった」
そう考えると、この打撃の爆発はタイミングとしても意味深い。次戦はロサンゼルス・ドジャースを地元アナハイムに迎えるシリーズ。スズキが描いた今夜の像——伝染する打撃、バランスの取れたラインアップ、リードを残した先発、最後の3イニングを1失点で締めたブルペン——は、強敵相手のシリーズに臨む監督として持ち込みたい雛形にほかならない。