ウィル・ウォーレンの2026年の年俸は82万6625ドル。年俸調停前の契約でMLB最低年俸に近い。ベテラン先発陣がはるかに大きな人件費を占めるニューヨーク・ヤンキースのロスターの中で、ウォーレンはローテーションで最も低コストな投手の一人だ。8登板を終えた時点で、最も安定した投手の一人でもある。

The Game Network — Where History Is Kept

5月初旬までの成績は4勝1敗、防御率3.46、WHIP 1.20、奪三振と四球の比率は53対11。41.2イニング。5月7日のテキサス戦の前まで、7登板中すべてで自責点2以下に抑えていた。うち3登板連続でクオリティ・スタートを記録した。主力が戻るまでの穴埋め投手の成績ではない。残留を主張する投手の成績だ。

2024年7月にMLBへ上がってきた時とは別の投手になっている。デビューシーズンは6登板22.2イニングで防御率10.32。短く、厳しい初体験だった。2025年にフルシーズンを任され、33先発で162.1イニングを投げ、171奪三振、防御率4.44。先発数、投球回、奪三振でMLB新人最多だった。内容にばらつきはあった。投球量にはなかった。

2026年版のウォーレンが変わった点は一つ。効率だ。奪三振と四球の比率は2025年の2.6対1から、8登板時点で5対1に近づいている。41.2イニングで四球11。2025年は162.1イニングで65。四球がルーキーイヤーの雑音だった。その雑音が、ここまでは静まっている。

アーロン・ブーン監督は5月2日のボルティモア戦後、スプリングトレーニングからの積み重ねが一貫していたと語った。一度に来たものではなく、時間をかけて積み上がったものだと。

ウォーレンを取り巻く状況は、数字と同じくらい重要だ。コールは肘の故障からリハビリを続けている。ロドンの復帰が近い。現在のヤンキースのローテーションはマックス・フリード、キャム・シュリットラー、ウォーレン、ライアン・ウェザースで回り、控えの投手がその後ろを埋めている。ウォーレンはローテーション争いに加わると見られていた。5月初旬の時点でヤンキースの最も信頼できるローテーション要員の一人になるとは見られていなかった。

経歴からもその位置は予想しにくい。ウォーレンが通ったのはサウスイースタン・ルイジアナ大学。MLBの先発投手を輩出するパイプライン校ではない。2021年ドラフト8巡目、全体243位でヤンキースが指名した。ハドソンバレー、サマセット、スクラントンを経て、2024年に短い昇格、2025年にフルシーズン。速い道のりではなかった。

背番号29は亡くなったいとこに捧げたものだ。最初の2回のスプリングトレーニングでは98番をつけていた。遅れて番号変更を頼んだ。弟も大学野球で同じ番号をつけている。

ヤンキースが直面する問いは明快だ。ロドンが復帰し、コールがローテーションに戻れば、枠より投手の方が多くなる。フリード、コール、ロドン、シュリットラーで健全なら4枠。ウォーレン、ウェザース、その他が残りのイニングを争う。ウォーレンの序盤の成績は枠を保証しない。ただし、その議論がヤンキースの想定より難しくなったことは保証している。

年俸調停前の82万6625ドル。チームコントロールは数年続く。今月ローテーションの座を勝ち取らなくても、長期的な重要性は変わらない。だが今投げているイニング ― 低コストで、高額の投手が回復する間に積み上げた質の高いイニング ― は、フロントオフィスの投手編成に対する考え方を変える種類のものだ。

8登板でキャリアは決まらない。ただし、単純なはずだった議論の前提を変えることはできる。